審査が甘い不動産担保ローンは？審査に通りやすい人・通りにくい人も解説

不動産担保ローンは、不動産を担保として融資を受けることができる金融商品です。資産価値のある不動産を担保に入れることから、担保なしで融資を受ける無担保ローンよりも比較的に融資が通りやすいといわれています。

それでも、不動産担保ローンの審査に落ちてしまう人は存在します。本記事では、不動産担保ローンの審査に通りやすい人・通りにくい人を紹介します。審査が甘い不動産担保ローンの特徴についてみていきましょう。

不動産担保ローンの審査に落ちた人や、審査に通るか心配な人は参考にしてください。

不動産担保ローンの審査に通りやすい人

不動産担保ローンは、「申込者の信用」と「担保となる不動産の価値」を基に審査が行われます。そのため、不動産担保ローンの審査に通りやすい人は、この2つの基準を満たす人ということになります。

一般的に、無担保ローンでは「申込者の信用」だけで審査されるため、申込者の返済能力が低いと判断されると審査に落ちることになります。一方で、不動産担保ローンでは、「担保となる不動産の価値」が高く評価されれば、「申込者の信用」が多少低くても融資を受けられる可能性があります。

不動産担保ローンの審査が通りにくい人

不動産担保ローンで審査に通りにくいのは下記のような人です。

・他社からの借入が多い
・住宅ローンが残っている
・信用情報に傷がある

1つずつ確認しましょう。

他社からの借入が多い

収入に対して借入が多いと、返済不能になるリスクが高いと判断され、審査に通りにくくなります。各種ローンのほか、クレジットカードのキャッシングやリボ払いについても審査に影響する可能性があります。

もちろん、収入が十分にあり、返済に影響がないと判断されれば、借入が多くても審査に通ることはあります。

住宅ローンが残っている

住宅ローンが残っている場合も、不動産担保ローンの審査に通りにくくなることがあります。

住宅ローンが残っているなか不動産担保ローンを借り入れると、該当不動産の抵当権の優先順位は1番抵当権が住宅ローンで、2番抵当権が不動産担保ローンです。この場合、不動産の価値は「不動産評価額 – 住宅ローンの借入残高」となるため、住宅ローンの残高次第では、担保としての価値が残りません。

住宅ローンが残っていても、不動産評価額に余力がある場合は審査に通る可能性があります。

信用情報に傷がある

現在、安定した収入があり、他社からの借入がなかったとしても、信用情報に傷がある場合は不動産担保ローンの審査に通りません。

信用情報機関には、過去の借入件数や金額、支払い情報が記録されています。信用情報に延滞/滞納・カードの強制解約・債務整理・自己破産といった、いわゆる「事故情報」が登録されていれば、信用がない人だと判断され、お金の借入ができなくなります。

とくに、税金の滞納は見落としがちです。税金には先取特権というものが存在します。これにより、不動産の抵当権の設定日よりも前に納付期限が来ている税金については、税金の支払いが優先されます。つまり、返済不能になり、担保にした不動産を金融機関が売却しようとしても、発生したお金は税金の支払いに充てられるのです。

返済が滞ったときに、担保となっている不動産で損失を補えないリスクがあるため、審査に通らなくなります。

審査に通りやすい不動産担保ローンの特徴

不動産担保ローンにも提供する金融機関によって、審査の通りやすさが異なります。

・ノンバンクの金融機関
・金利が高い金融機関
・対応エリアが狭い金融機関

最後は、審査が通りやすい不動産担保ローンの特徴を確認しましょう。

ノンバンクの金融機関

ノンバンクの不動産担保ローンは、銀行の不動産担保ローンに比べると審査が通りやすい傾向があります。

銀行の不動産担保ローンは、銀行法が適用されるため、審査基準に制約が多くなります。対して、貸金業法が適用されるノンバンクの不動産担保ローンでは、銀行よりも柔軟に審査基準を設定できます。銀行系では融資を受けられなかった場合でも、ノンバンクでは審査を通過するというケースもあります。

金利が高い金融機関

金利が高い金融機関であれば、他社で審査に通らなかった人でも、融資を受けられる可能性があります。

金利が高いと、その分収益性が高くなり、貸し倒れのリスクをカバーできます。そのため、金利が高い不動産担保ローンほど審査が甘く、金利が低い不動産担保ローンほど審査が厳しくなります。とくに、社会的信用度が低い中小企業や個人を対象にしている商品では、返済が滞るリスクを許容する一方で、金利を上げることでビジネスを成立させていることもあります。

金利が高いと返済金額も増えてしまうため、特別に融資に通りにくい事情がある人以外は、金利が低い不動産担保ローンを選ぶほうがよいでしょう。

対応エリアが狭い金融機関

対応エリアが狭い金融機関も、審査に通りやすいといわれています。

対応できるエリアが限定されていると、どうしても母数となる顧客が少なくなってしまいます。限られた範囲で顧客を獲得しなければならないため、全国展開している金融機関よりも審査を甘くしているところが多いようです。

不動産担保ローンを選ぶときは、金融機関の対応エリアにも注目してみましょう。

審査が通りやすい不動産担保ローンを選ぼう！

不動産担保ローンの審査基準は、各金融機関がそれぞれ決めています。そのため、A社では融資を受けられなかったという人でも、B社では融資を受けられることがあるのです。審査が甘い不動産担保ローンも存在するため、審査基準や審査の通りやすさを調べてから申し込むとよいでしょう。