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個人で3,000万円を借りるには？融資の上限額や借入の方法を解説
新規事業の立ち上げや運転資金、不動産の転売など起業や投資でお金が必要でも、「個人で3,000万円を集めるのは難しいのでは？」と考えている人もいるでしょう。
本記事では、個人が3,000万円を借りられるのか、代表的な借入の方法について解説します。
個人で3,000万円借りられる？
結論としては、個人で3,000万円のお金を借りることは可能です。ただし、3,000万円という大きな金額を個人が借り入れることは簡単ではありません。これは、個人が借金できる限度額は法律によって制限されているためです。
法律上の限度額
個人がお金を借りられる限度額は、「年収の3分の1まで」と貸金業法で決められています。いわゆる「総量規制」と呼ばれる規制で、借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐために作られました。
たとえば、年収300万円の人は、100万円までしか借りることができないということになります。そのため、3,000万円借りるためには、年収は借り入れたい額の3倍、つまり9,000万円の年収が必要となります。
実際に借りられる限度額
法律上は、お金を借りられる限度額は「年収の3分の1まで」ですが、実際に上限まで借入が認められるとは限りません。
通常、借入の可否や金額は「年収」と「信用度」によって決まります。信用度とは、その人がどれだけ信用できるか＝どれだけお金を貸せるのかという評価の度合です。この信用度が低ければ、お金を借りられない、または借りられる金額が下がることになります。
信用度を決めるのは、専門機関に登録されている「信用情報」です。信用情報はこれまでの借入・返済状況や各種料金の支払いなどの情報で、返済・支払いの延滞・滞納や強制解約、債務整理など何かトラブルがあれば記録されます。
信用情報を傷つけるような記録が残っていれば、法律上は3,000万円を借りるだけの年収があっても、希望する金額を借りられない可能性があるのです。
個人が3,000万円のお金を借りる方法
それでは、個人が3,000万円のお金を借りたい場合、どのような方法が検討できるのでしょうか。ここからは個人がお金を借りる代表的な方法について紹介します。
クレジットカードのキャッシング機能
現在所有しているクレジットカードのキャッシング機能を使えば、人によっては3,000万円借りることができます。
キャッシング枠の上限は総量規制によって年収の3分の1を超えられないため、キャッシング枠を3,000万円に設定できるだけの年収・信用度があることが条件です。たとえ利用ができる人であっても、金利はかなり高く設定されているため、すぐに返済できる目途がなければ進んで活用したい方法とはいえません。
カードローン
カードローンとは、お金の借入・返済をする専用のカードを利用したローンです。銀行や消費者金融、クレジットカード会社などが提供する個人向け融資サービスの1つで、上限額までであれば繰り返し借入・返済できたり、ATMやコンビニが利用できたりと使いやすさにメリットがあります。
ただし、カードローンも総量規制の対象となるため、3,000万円借りるには年収・信用が必要です。また、事業用・投資用資金としては使えず、金利もかなり高く設定されています。
フリーローン
フリーローンとは、主に銀行が取り扱っている借り入れたお金の用途に制限がない個人向け融資サービスです。カードローンとは異なり、1回の契約で返済期間を決めて1回の借入を行います。長期間の返済期間を設定でき、カードローンよりも金利が低めに設定されています。
ただし、事業用・投資用資金としては使えず、使い道は申告する必要があります。そして、総量規制の対象なので、年収の3分の1を超える金額は借りられません。
不動産担保ローン
不動産担保ローンとは、土地や建物を担保としてお金を借りる方法です。万が一に返済不能になったときのために不動産を金融機関に差し出すため、総量規制の対象外で、年収が多少低くても不動産評価額によっては高額な借入ができます。金利が低く、返済期間も1～35年と、3,000万円という大きな金額でも負担を少なくしながら借入・返済できます。
一方で、担保評価額の目安は担保不動産の時価の60～80%程度。3,000万円借りるためには、3,800万円～5,000万円の不動産評価額がある不動産が必要です。
新規開業資金
新たに事業を始める人であれば、日本政策金融公庫の「新規開業資金」も利用できます。国が国民の経済的な課題の解決を優先して融資する制度で、金利が低く、自己資金がなくても借入が可能です。融資限度額は7,200万円（うち運転資金4,800万円）なので、条件を満たせば3,000万円の融資を受けられます。
なお、民間の金融機関とは違って国民の経済的な課題の解決が優先されるものの、借入には信用情報は重要です。また、新規事業者向けの制度なので、社会に必要な事業であると認めてもらえるよう現実的かつ具体的な事業計画を立てなければなりません。
個人で3,000万円借りるには年収・信用度が必要！
今回は、「個人が3,000万円を借りられるのか？」について解説しました。お金を借りるには、どのような方法であっても「年収」と「信用」が確認されます。そのため、十分な年収がない人、かつ信用情報に問題がある人が3,000万円の融資を受けるのは難しいといえます。大きなお金を借り入れたいという場合は、年収を高め、信用を上げる必要があるのです。