不動産担保用語集

無余剰取消

無余剰の取消しとは、「剰余主義」の原則に基づき、裁判所が競売手続きを途中で却下・取り消す実務上の処分のことです。不動産担保ローンを滞納されたため、金融機関が担保不動産の競売を申し立てたものの、裁判所が物件の評価額を精査した結果、「売却予想価格が低く、先順位の債権や手続き費用を支払うと、申し立てた金融機関への配当が1円も残らない」と判断された場合にこの処分が下されます。

無余剰であると判断されると、裁判所から申し立てた債権者に対して通知がいきます。債権者が「いや、私がその最低価格以上で買い取ります」という保証などを提示できない限り、競売手続きは法的に取り消されてしまいます。

借入をしているユーザー側の目線では、競売が取り消されれば一見すると家を失わずに済んだように見えますが、根本的な借金問題が解決したわけではありません。金融機関にとっては、競売という強力な回収手段が使えなくなる(無余剰取消しに遭う)リスクを意味するため、実務上、このような物件に対しては競売を避けて「任意売却」による穏便な処分や和解交渉を債務者に促すケースもあります。

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