不動産担保用語集

嘱託登記

嘱託登記(しょくたくとうき)とは、不動産の所有権移転や権利の設定などの登記手続きのうち、個人や金融機関などの民間人が行うのではなく、裁判所や税務署、地方自治体などの「官公署(公的機関)」からの依頼(嘱託)によって、法務局が直接実行する登記のことです。

通常の不動産担保ローンでは、融資実行時に司法書士が「共同申請」という形で抵当権を設定しますが、実務上、この嘱託登記が登場するのは「債権回収」や「税金の滞納」が発生した緊迫した局面です。例えば、ローンの返済や税金が滞った際、税務署や自治体が物件を差し押さえる「差押登記」や、金融機関の申し立てによって裁判所が競売を開始する「競売開始決定の登記」などは、すべて官公署から法務局へ嘱託登記として出されます。

また、競売が無事に落札された後、元の古い抵当権をすべて一斉に消し去り、落札者に名義を書き換える綺麗な状態にする手続きも、裁判所からの嘱託登記によって一括で行われます。不動産担保ローンの実務において、物件のトラブルや権利関係の強制的なリセットが行われる際に必ず関わる重要な登記スキームです。

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